橋本: それで、実際のところはどうなの?
西ノ宮: 最初はね、登場人物の素性がわからないシチュエーションを考えてたんですよ。 それで「脚本があってみんな役者」ってことにしてみようと。 実は最初の設定では「脚本」の元ネタはアリスのお茶会の場面だったんです。ウサギとヤマネと帽子屋、それにアリスが役者でね。 けど、これだと登場人物がちと少ないので脚本の内容も「嵐の山荘」に変更したの。その名残りでなんとなく「帽子屋」ってネーミングだけ残ってるんですね。
橋本: 私、どうして西ノ宮さんが『帽子屋』に拘ってたのか初めて知ったよ。 最初、企画の初期段階じゃ『hatter』って言ってたもんねぇ。英語は直感的じゃないし、日本の脚本家なのに・・・って思ってて、日本語にしてもらっても『帽子屋』なんだもん。一緒じゃん。・・・みたいな(笑)
西ノ宮: けど結局、日本語に落ち着きましたね。 実は初期設定の通りだったら、「和」は迷い込んできた時他の役者から「アリスちゃん」と呼ばれるところだった(笑) ちょっと似合ってるから困る(笑)
橋本: 似合いすぎだよ・・・あれ、ちょっと待って? じゃあ話の展開からすると、本来、アリスの役ってあの人になるんでしょ? ということは、あの人がアリスちゃんだったわけだ。西野さんの絵から想像すると、もう恐ろしい絵づらですよ?
西ノ宮: いや、待って! 初期設定は殺人事件じゃなかったから!その時点では、あの人存在してないから! あんなんがエプロンドレス着てたら、それが既に犯罪ですよ・・・。

■衝撃の事実! 最初は"殺人事件もの"じゃなかったんですか。



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