[舞台背景]
【城にまつわる伝承】
初代ルロイ伯爵は黒魔術師であったという有名な話がある。
彼はその生涯をかけ、悪魔召喚の儀式を研究していた。
悪魔への生け贄とされたのは、若く美しい少年だった。
幾度となく続いた儀式だったが、ある儀式で生け贄となった少年に悪魔が取り憑いてしまった。
伯爵はその失敗を少年もろとも地中に封じようとした。
その為に建てられて城こそが、この渓谷に埋められた城であるという。
つまり、この城は生きたまま悪魔を埋葬した館。
少年が城のどこに幽閉されていたかは誰も知らない。
噂ではどこかに隠し部屋があり、いまだにそこに
いるといわれている。
また、少年の母親がさらわれた我が子を捜し求め、
城にたどり着りつきはしたが少年を見つけ出せずに、
殺されたか、力尽きて亡くなったという話もある。
そして、その母親は今も幽霊となって城の中を
さまよい、少年を捜しているらしい…